うちのサーバAyakoはFedora10のi386版で運用していたのだが、しばらく前にFedora11がリリースされ、何とか時間が取れたのでFedora11をインストールすることにした。今回は、少し前にメモリを6GBにしていたこともあり、思い切って64ビット版(x86_64)を採用。
念のため、ルートパーティションをバックアップし、最低限のディレクトリも別の場所のバックアップした上でインストール作業を開始。インストール作業自体は実にあっさりと完了し、各種環境のカスタマイズには少々時間がかかったものの何とか完了。
今回のインストール作業については、一つだけ、それなりに面倒な状況が発生。うちの環境ではサーバ監視のためにHotSaNICを導入しているのだが、このHotSaNICの処理で使用されるRRDデータにHotSaNICのプログラムがアクセスできなくなったのだ。アーキテクチャがi386からx86_64に変わったため、以前のi386アーキテクチャ上で記録されていたRRDデータにアクセスできなくなった。まさか、こんなところでアーキテクチャ依存のデータに遭遇するとは予想していなかったので、さすがに困ってしまったわけである。
サーバ上で読めないし、かといってi386アーキテクチャなLinux環境もないということで、一時は過去のRRDデータをばっさりあきらめることも考えたけれど、やっぱりあきらめきれないので、何とかならないか考えてみた。結局、次のような方法で解決することができた。
- USBメモリ上にサーバのRRDファイルをコピー
- 別PCでi386 Live版を起動し、USBメモリ上でRRDファイルをXML形式にダンプ(rrdtool dump コマンドを使用)
- サーバ上でXML形式データをRRDデータに変換 (rrdtool restoreコマンドを使用)
これで、過去のデータを残したまま最新のデータに更新できるようになった。
Fedora11化してからの稼働期間はまだ短いので、もうしばらく様子見の予定ではあるけれど、特に問題なく稼働してくれているので、おそらく、このまま運用していくことになると思う。