うちのノートPCであるMaoについては、購入時点でWiFi6E対応のカードIntel AX211NGWが装着されていた。昨年にアクセスポイントをWiFi7対応にしたので、いずれはMaoもWiFi7に対応させようと考えていた。
MaoをWiFi7対応にするにはWiFiカードをWiFi7対応のカードに交換すればいいのではと考えて、WiFi7対応のカードについて情報収集を行ってみた。その結果、Intel製のWiFi7対応カードBE200NGWが入手可能であることに気がついた。リテール品相当ではなくバルク品での販売であったが、さほど高価でなかった(4000円前後)ので手を出してみることにした。BE200NGWはいくつかのパターンで販売されていたが、そのうち、技適番号の記載がある製品を見つけたので購入。BE200NGWは発注からまもなくして届いた。
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到着したBE200NGWのパッケージ。簡易包装。 技適マークと技適番号の記載あり。 |
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左が元からMaoに装着されていたAX211NGW。 右が今回購入したBE200NGW。サイズは同じ。 |
BE200NGWは問題なくMaoに装着できた。ただし、標準状態ではBE200NGWがWindows11には認識されず不明なデバイス扱いになったので、IntelのサイトからドライバをダウンロードしてUSBメモリーにコピーし、USBメモリー経由でMaoにBE200NGWのドライバをインストールした。インストール後、無事にWindows11にBE200NGWがWiFI側・Bluetooth側とも認識されたので、WiFiのセットアップを実行し、WiFi7での接続ができるることを確認できた。
MaoがWiFi7対応になったので、WiFiの通信速度を計測してみた。iperf3で計測を行ってみたところ、400Mbps前後の結果となり、WiFi6Eでの状況と速度はほぼ同じか、微妙に遅い結果となった。WiFi7に対応しているXperia 1 VIでの計測だと2401Mbpsでリンクしている状態で700Mbps辺りの結果になるので、期待していたよりはずいぶんと遅い速度となった。この結果から、BE200NGWがWiFI7での最大周波数幅である320MHz幅での通信ができていないのではないかと考えて調査。その結果、今回購入したBE200NGWの技適番号から160MHz幅までしか許可されていない可能性が浮上。この件について販売元に確認してみたのだが、後から別の技適番号が発行されていて320MHz幅での通信にも対応できるとのことであった。実際には320MHz幅での通信ができていない可能性はまだ残っているけれど、このあたりはドライバ側の制限である可能性もあり、今後のドライバ更新に期待して、そのままBE200NGWを使っていくことにした。
今回、WiFiでの通信速度の計測のためにiPerf3を使用したのだけれど、iPerf3についてはWindows版の使用はあまり推奨されていないとの情報を見つけてしまった。Windows版のiPerf3についてはWindowsのネイティブAPIを使用せずにCygwin経由でAPIを使用して通信を行っているらしく、正しい結果が得られない可能性が高いらしい。Windows側でのiPerf3の計測結果がイマイチ安定していなかったのだけれど、原因はこのあたりにあったのかもしれない。
ちなみに、Xperia 1 VIでSpeedTest.netでの計測を行うと1.1Gbpsあたりの結果が出て、Maoでも似たような結果になるので、こちらの結果の方がより実際の状況に近い感じがする。ただ、Xperia 1 VI側もWN-7T94XRとWiFi7での接続にならずWiFi6Eでの接続でリンク速度も最大で2401Mbpsあたりになっている。Maoの方はWiFi7での接続になっているけれどリンク速度が遅く、最大で1200Mbpsあたりに留まっている気配。この状況でも十分に通信速度は高速で実使用には全く問題はないけれど、やはり、もう少し速度が出てほしい感じもする。