今年は天体イベントの当たり年らしい。先月の金環食に引き続き、6月6日は金星が太陽面を通過するという珍しい現象が観測された。金環食の時ほどは気合いを入れなかったのだけれど、今回の太陽面通過は今世紀最後ということと、観測できる時間がかなり長く仕事の昼休みの時間帯でも観測できるとのことだったので、仕事先に撮影機材を持ち込んで昼休み中に撮影を行うことにした。
勤務先はビル街の中にあり空が開けている箇所はほとんど無いのだけれど、昼休み時間帯はほぼ太陽が南中高度にあり、何とか勤務先近くでも太陽が観測できた。うちの三脚はSLIKのPRO 250 DX BKで、標準装備の3ウェイ雲台だとカメラを真上に向けることができないので、雲台を手持ちの自由雲台SBH-100BKへ換装して準備。
昼休みに入ってすぐに撮影に出かけてセッティングを行ったのだが、しばらくの間、太陽が雲の向こうに隠れてしまいやきもきさせられた。もう少し待ってだめだった諦めようと考えていたら雲が切れてきたので、いろいろと設定を変えつつ慌てて撮影。ただし、何を考えたのか、リモートコマンダーを持ち込まなかったので、撮影結果はぶれまくりで、ほぼ失敗。金環食撮影の際には実質的にリモートコマンダーが無意味だったので使わなくても問題ないと考えてしまったようだが、大失敗である。
上記のように撮影結果は失敗作ばかりではあったが、比較的マシな結果になったものはいくつかあった。
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SAL70300GとND100000フィルタで撮影したもの。 太陽周辺をトリミングしてある。 右上の黒い点が金星。 |
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こちらはSAL70300Gに2倍テレコンを組み合わせて ND100000フィルタ経由で撮影したもの。 トリミング済み。 |
まぁ、最低限の結果は得られたので良しとしよう。次のイベントの際はもっと気をつけて準備したいところ。