うちでは4K環境導入時から各PCでモニター・キーボード・マウスを共用するためにATEN製のDisplayPort対応CPU切替器CS9124を使っていて、通常使用ではほぼ問題無いものの、たまに映像入力を見失うなど、細かい不満点はいくつかあった。CS1924導入からは8年近く経過していて、予算にまだ余裕があったこともあり新しいCPU切替器を試してみることにした。
これまでCPU切替器はATEN製やATENのOEMの機種を選んでいたので、次のCPU切替器もATEN製もしくはATENのOEMの機種を選ぼうかと思っていたのだけれど、ATENからはCS1924の機能を上回るDisplayPort対応の製品はリリースされていない状況であった。他のメーカーからCS1924を上回る機能を持つDisplayPort対応の製品はリリースされていない気配であったので、他のタイプの製品についても調査を開始。その結果、TESmart製のHKS401-M23という製品を発見。調査の結果、HKS401-M23について機能面で問題なさそうと判断し、購入することにした。
HKS401-M23は購入元で割引クーポン等での値引きが効いて、5万円以下で購入できた。購入後まもなく到着したので、週末に交換作業を行った。本体サイズについてはHKS401-M23の方が少し幅と奥行きがあるけれど、CS1924と同じ場所に問題なく設置できた。ちなみに、本体の厚さはHKS401-M23が2cmちょっとでCS1924(約5cm)の半分程度とかなり薄型。
HKS401-M23は、CS1924と異なりDisplayPort対応ではなくHDMI対応の製品である。うちの各PCはDisplayPort出力だけではなくHDMI出力にも対応しているので、DisplayPortではなくHDMI対応でも問題ない。CS1924はDisplayPort1.2対応で4K60Hzまでの対応であるが、HKS401-M23はHDMI 2.1対応で8K60Hzもしくは4K144Hzまでの対応となる。現状の環境ではモニターがU2723QEで4K60Hzまでの対応なのでオーバースペックではあるが、将来的に4K60Hz以上に対応するモニターを導入するかもしれないので先行投資という意味もある。キーボード・マウス向けUSBポートの機能や周辺機器用のUSBポートの機能はCS1924とHKS401-M23は同等であるが、オーディオ周りの機能については、CS1924が各PCからのライン出力とマイク入力をアナログ信号のまま切り替えるタイプであるのに対し、HKS401-M23はこれ自体にUSB Audio機能があって、PCとの間でアナログ信号のやりとりはなくてHKS401-M23にあるオーディオ端子から直接ライン出力とマイク入力を接続する形である。また、PCの切替はCS1924と同様のホットキー切り替え・本体ボタンでの切り替えに加えて、HKS401-M23ではマウスホイールでの切り替え・リモコンでの切り替えにも対応。
HKS401-M23には、CS1924にはないEDIDエミュレーション機能がある。EDIDエミュレーションにより選択されていないPCでもモニターの接続が維持されているように見えるため、いわゆる裏起動に対応できる。うちのサブPCであるAiは24時間運用しているが定期的に再起動を仕掛けているので、裏起動対応できると便利。
サブPCであるAiと作業用PCであるSaoriについてはモニター接続が1系統のみで運用しているためHDMI出力1系統に接続するだけで問題ないけれど、メインPCであるYuiについてはモニターとテレビへそれぞれ接続するためにHDMI出力が2系統必要になる。Yuiに搭載しているビデオカード(RTX4080)はHDMI出力が1系統のみなので、DisplayPort出力をHDMI出力に変換するアダプタを購入しHDMI出力を2系統に増やして対応。
HKS401-M23の接続先切り替えはほとんどホットキーで行っているが、CS1924とホットキーの入力内容が少し異なるのでまだ時々間違う。これは慣れていくしかない。ただ、CS1924ではできない逆順の切り替えがあるのは少し便利。
HKS401-M23へと交換してからしばらく運用しているけれど、今のところ、だいたい安定して運用できている感じ。条件がよく分からないけれど、たまにマウスの接続を見失ってしまうことがあるが、この場合でも、しばらくするとマウスを認識してくれるので何とか大丈夫。あと、HKS401-M23のインジケーターは青LEDということだったので良くある眩しすぎるLEDかと予想していたのだけれど、実際には控えめに光る青LEDで一安心。
HKS401-M23は切り替え時にビープ音を鳴らす機能があるけれど、何故か、初期状態ではビープ音が鳴らない状態であった。ホットキーの組み合わせでビープ音のON/OFFを切り替えられるはずだったけれど、切り替え操作を行ってもビープ音は鳴らなかった。もしかすると初期不良なのかと考えてTESmart社に問い合わせてみたりしたけれど、何故かPC側の接続先USBポートを変更したらビープ音のON/OFFを切り替えられるようになった。ただ、ビープ音の音量がやたらと大きいため、ビープ音はOFFで運用することにした。