うちのサーバであるKanaについては、これまでケースとしてAntec P183を採用していた。このP183は良いケースではあるものの、購入から既に7年以上経過していることもあり、設計の古さが気になり始めていた。で、そろそろ新しいケースに入れ替えたくなり、情報収集を開始。
今回Kanaで採用するケースの条件として、以下のものを設定した。
HDDを6台以上搭載できること |
Kanaはサーバなので、HDDの搭載可能数はかなり重要。 |
静音志向であること |
Kanaは24時間運用するため、なるべく静かである方が良い。 |
HDDの振動を考慮したマウント方法 |
HDDの振動がケースに伝わりにくいマウント方法が必要。 |
MicroATX対応であること |
なるべくコンパクトにまとめたいため。 |
上記条件を満たすケースはほとんど無かったが、Fractal Design製のDefine Miniという製品が全ての条件を満たしていることが分かり、手を出すことにした。Define Miniは、MicroATX対応・HDD6台搭載可能・ゴムブッシュ付きのHDDマウンタ採用の製品である。Define Miniは基本的に静音志向の製品であり、ケース内には吸音材を採用している箇所も多いため、静音性についても期待できそうだった。
Define Miniは通販で無事に入手することができたので、週末になって時間が取れてから、P183から各パーツをDefine Miniへ移植する作業を開始。ケース以外の各パーツはそのまま流用するため清掃作業も行ったけれど、移植作業より清掃作業の方が時間がかかった気がする。そこそこ疲れた。
移植作業はほぼ問題なく完了したけれど、二つほどトラブル(?)発生。一つは、Define MiniのCPUカットアウトとKanaのマザーボードGRYPHON Z87のCPUソケット位置が合っていない点。
もう一つは、サイドパネル取り付けネジの精度の悪さである。右サイドパネル側のネジは問題なかったけれど、左サイドパネル側の下側ネジが元から斜めになっていて、取付が非常に固い上にきっちりと締め付けられない状況だった。この点についてはどうしようもないので、取り付けねじを少し大きめのローレットネジに変えて対処。
移植作業完了後、無事にKanaを起動できることを確認できたので運用を開始したのだが、いくつか、このままで運用するには辛い状況が発覚したため、対処を行うことにした。
一つは、電源インジケータが眩しすぎること。Define Miniの電源インジケータは、電源スイッチ回りのクリアパーツを高輝度青色LEDで光らせることで実現している。このLEDが無駄に明るすぎるのだ。この件については、電源インジケータ用のLEDを換装することで対処することにした。
次に気になったのが、エアフローである。Define Miniは静音志向でどちらかというと窒息系のケースであるのだが、一応、エアフローについては考慮されている気配。ただし、詰めが甘いようだ。
もう一つは、HDDのインジケータがない点である。HDDのインジケータがなくても運用上の問題はないと言えなくもないけれど、やはり、HDDインジケータは欲しい。当初はHDDのインジケータ用LEDをケース外側に引っ張り出して確認できるようにしていたのだが、あまり美しくないので、根本的な対処をおこなうことにした。
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アルミ板を適当にカットして曲げ、中央部に穴を開けて、 |
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これをDefine Miniの電源スイッチ回りのクリアパーツに ちなみに左写真は初期状態。 |
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電源インジケータとHDDインジケータの光り方は |
こんな感じで、いくつか対処を行った上でDefine Miniを使ってKanaは運用中。P183時代より、ケース内温度・HDDの温度が数度上がってしまったのが気になるが、とりあえずは、このままで行く予定。真夏の時期に、場合によっては追加の対処を行うかもしれない。