メインマシンなYuiについて、少し前から、ログインに時間がかかるようになっているのが気になっていた。各種アプリケーション起動が重なってディスクアクセスが錯綜し時間がかかっている気配なので、アプリケーション類の起動を減らすことで改善できる可能性もあったけれど、今回は、システムドライブをSSD化してアクセス速度を向上させ、根本的な解決を目指してみた。
今回は、パフォーマンスを重視するため比較的安価なSSDは候補から外した。また、システムドライブに各種アプリケーションをインストールしている関係で64GBタイプのSSDでは容量が不足するが、さらに上の容量となる120~128GBタイプだとまだまだ高価なので手を出しにくい。かなり迷ったのだが、Intel製のX25-Mシリーズの80GB品だとパフォーマンス・容量・コストの面でバランスが取れているように思えたので、これを選択することにした。X25-Mシリーズはシーケンシャルライト速度が他のハイパフォーマンスなSSDよりは遅めという結果が出ているが、リード系の速度やランダムライトについてはかなりのパフォーマンスを発揮してくれるとの情報があったので、何とかなりそうだと思い、決断。
購入後、HDTuneでエラーチェックを実行して問題が検出されないことを確認した後、ベンチマークを取ってみた。比較用に、これまでのYuiのシステムドライブであったWD3000GLFS(VelociRaptor 300GB)の結果も載せてみる。
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WD3000GLFS |
X25-M |
X25-M |
HD Tune |
Transfer Rate Minimum (MB/s) |
73.5 |
209.1 |
130.8 |
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Transfer Rate Maximum (MB/s) |
121.4 |
214.5 |
222.2 |
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Transfer Rate Average (MB/s) |
100.2 |
214.2 |
216.5 |
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Access Time (ms) |
7.1 |
0.1 |
0.1 |
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Burst Rate (MB/s) |
176.1 |
179.0 |
145.9 |
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CPU Usage (%) |
2.5 |
8.9 |
7.1 |
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CrystalDiskMark 2.2 |
Sequential Read (MB/s) |
121.363 |
240.933 |
260.624 |
(100MB) |
Sequential Write (MB/s) |
115.755 |
89.968 |
89.051 |
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Random Read 512KB (MB/s) |
59.919 |
177.019 |
209.680 |
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Random Write 512KB (MB/s) |
85.619 |
89.932 |
90.394 |
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Random Read 4KB (MB/s) |
1.061 |
16.449 |
26.088 |
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Random Write 4KB (MB/s) |
2.794 |
31.987 |
52.215 |
Yui上でのX25-MのHD Tuneの結果があまり良くないのは、X25-M上で起動した環境で計測したためである。なお、Ai上での結果は、後に行った構成更新前の旧構成での結果である。リード性能などでAiとYuiで差が付いているが、これは環境の差(AiはXPでAHCI無し、YuiはVistaでAHCIあり、チップセットも違う)の影響だろうか。
やはり、HDDと比較すると、SSDのランダムアクセス性能は圧倒的である。これだけ性能が違うこともあり、ログイン時や各種アプリケーション起動時など、かなり快適になった。ディスクアクセスがすぐに終わることでアクセス待ちが減り、起動時のCPU負荷が上がったような感じも受けるけれど、起動時間自体が短縮されているのでそんなに気にはならない。ちなみに、Vista自体の起動時間はさほど短縮されなかった。これは、ディスクアクセス以外の各種デバイスの初期化などが行われている時間があまり短縮されてないためであろう。
まだまだSSDはHDDよりかなり高価なので手を出しにくいけれど、実際に手を出してみてこれだけ効果があったので、余裕があれば、他のPCにもSSD導入を行っていきたい。