この前購入したLUMIX DMC-TZ7は、FireStormに車載して動画撮影することが購入目的の一つだったのだが、カメラを車載する方法について、何かいい方法がないか考えていた。結局、市販品ではうまくいかない気配だったので、思い切って自作してみることにした。

カメラの保護のことを考え、ウインドシールドの後ろ側になるタンク上に何らかの方法で車載用のスタンドを設置する方法が一番無難そうに思えたので、この方針で検討を開始。ホームセンターで入手できる各種金具と強力な磁石を使ってタンク上に固定するカメラスタンドを作成することにした。

カメラスタンドV1.1は以下のような感じ。実はDMC-TZ7購入の少し前に作成したものなので、Finepix F200EXRを搭載している。三脚ネジが1/4インチ規格のネジということで、1/4インチのボルトを確保して使用。タンクへの固定は2cm角のネオジム磁石で行っているが、タンクに傷が付かないようにタンクとの接触面には1mm厚のゴム板を貼り付けてある。V1では斜めのバーを取り付けていなかったので、カメラの前後方向のブレが激しくて使い物にならなかったが、V1.1で斜め方向のバーを取り付けることでカメラの前後ブレは無くなった。

カメラスタンドV2は以下のような感じである。V1.1まではカメラの取付に1/4Wなボルトを使用していたが、自由雲台（SLIK SBH-60)を介して固定するように変更してみた。この変更のため、カメラの搭載位置を少し後ろにずらした。これでカメラの取付に自由度が出たのだが、タンクから伝わる上下方向の振動がひどいことが分かり、改良を検討することにした。

で、カメラスタンドV3に進化。カメラに伝わる上下方向の振動を軽減するため、スポンジをスプリング相当として使用する簡易サスペンション機構を搭載。金具の穴へキャップボルトを通して固定することで、前後左右への移動を制限し、かつ、上下方向については動けるようにしてある。

カメラスタンドV3でかなり上下方向の振動が軽減できたのだが、カメラの上下動を許容する作りになったためか、凹凸が多い道路を走行した際に衝撃でカメラスタンドがタンクから外れそうになった。このため、タンク側の金具を前後連結するようにしたのがカメラスタンドV3.1である。また、V3ではキャップボルトのボルト頭部分と金具が衝突してガチガチ音がでていたので、キャップボルトの頭部分にゴム製のOリングを装着してバンプラバー相当にし、衝撃を軽減するようにしてみた。

カメラスタンドV3.1で前後長が長くなったのだが、このためFireStormのタンク上の凹凸とカメラスタンドのボルトが干渉することが分かった。このため、前後長を短縮して干渉しないようにしたのがカメラスタンドV3.2である。ついでに、バネ上重量（？）を増やして安定性を向上させるため、ウェイトを装着。ウェイトとして採用したのは釣具店で売っている30号のオモリ(約112g)で、2個装着してある。

カメラスタンドV3.2では、バネ上側がピッチングを起こして前後に動いてしまっていることが分かった。で、バネ上部分の前後長を長くしてピッチングが起きにくいようにしてみたのがカメラスタンドV3.3である。ただ、単純に長くするとV3.1のようにタンクと干渉するので、マグネット装着箇所とスポンジマウント部分をオフセットして取り付けるようにした。

・・・実は、上記カメラスタンドV3.1の後でカメラスタンドV4系として本格的なサスペンション機構を導入したものを作成していたりする。ただ、期待したほどの効果が得られなかったのでV3系に戻した。作成したV4はこんな感じのやつ。

V4ではショックユニットの取付方法が良くなく前号方向にピッチングが発生している気配だったので、改良したのがV4.1。

ちなみに、V4系で採用したショックユニットはラジコン用のショックユニットで、単なるスプリングではなくてオイルダンパー付き。見た目はいい感じだったけれど、効果はイマイチだった。バネ上重量がさほど無いことと、ショックユニット自体のフリクションがあることからか、細かい振動を吸収しきれていない気配だった。

とりあえず、現状はカメラスタンドV3.3で運用中。撮影した動画はこんな感じ。元のフォーマットは解像度が1280ｘ720・約14MbpsなAVCHD形式で15分程度、約1.7GBのサイズだが、FLV化し、ビットレートを8Mbpsに下げてある。(FireFoxではリファラの関係で再生できないかも。IEやChromeだといけるはず）

どうしても振動を取り切ることは難しいが、これだけ取れていれば個人的には十分。またどこか出かけるときに撮影してみる予定。