昨年末あたりの夜、ぼーっと録画済み番組を見ていたときに、急に「ピッ」という音が聞こえた。何の音なのかと思って調べてみたところ、その音は、サブPCであるAiのPOST時のビープ音であることが分かった。その上、Aiに搭載しているHDDであるWD30EFRXが認識されていない状況も判明。どうやら、AIの動作中に急にWD30EFRXが認識されなくなり、リブートしてしまったらしい。AIを再起動してもWD30EFRXは認識されない状況で、さすがに、少し焦った。

一旦、AiからWD30EFRXを取り外し、作業用PCなKanaeに接続して状況を確認してみることにした。WD30EFRXは正しく認識され、パーティションの内容も特にダメージを受けていないようで一安心ではあったのだが、心配なのでS.M.A.R.T.情報を確認してみた。各パラメータには異常値は記録されていなかったけれど、エラーログに「Device Fault; Error: ABRT」という情報が5回も記録されていた。このエラーが発生していた時期に認識不能になっていたらしい。このままWD30EFRXを使い続けるのは心配だったので、WD30EFRXを換装することにした。

現時点では特に別のHDDにする理由は無かったので、再度、WD30EFRXを購入して、そちらに現在のWD30EFRXの内容をコピーすることにした。WD30EFRXはあっさりと確保できたので、Kanaeに新旧のWD30EFRXを接続してコピーする作業を開始。

コピー作業は特に問題なく成功すると予想していたのだが、今回については、思いの外、難敵であった。最初にコピー作業に使ったのはAcronis True Image 2013のディスククローン機能だったのだが、これでコピーを行おうとすると「コピーしたHDDでは起動できないよ」的な警告を食らった。実際に、コピー先のWD30EFRXでの起動はできなかった。次にコピー作業に使ったのはAcronis Disc Director Suite 10であったのだが、こちらでも上手くいかなかった。

その次に使用したのは、Fedora 20上でのGpartedであった。しかし、GpartedではWD30EFRX上の一部のパーティションがコピーできない事が分かった。

コピーできないパーティションは、上画像の中で「Microsoft reserved partition」となっているパーティションである。ここには、UEFT/GPT関連の情報が格納されているらしいのだが、Gpartedでは対応できないらしく、コピー操作不能。Acronis True Image 2013で上手くいかなかった原因はこのパーティションのコピーはできなかったためらしい。（ディスクコピー後のWD30EFRXには該当パーティションが無かった）

何とかしてコピー作業を行いたいと考えて調査してみたところ、Linux上でddコマンドを用いる方法があることが分かった。ddを使う場合、ディスクのパーティション情報などに影響されない直接コピー操作が可能。HDD容量が違う場合ではややこしいことになりそうだが、今回は同一型番・同一容量のHDD間でのコピーになるので大丈夫そう。で、ddによるコピーを実行し、無事に完了。新旧WD30EFRX間でのパーティション内容比較も問題なかった。

エラーが記録されていた古い方のWD30EFRXの購入時期は2013年8月なので、まだまだ、WD30EFRXの保証期間（3年）内である。今回は、購入店舗にWD30EFRXを持ち込み、サポートを依頼することにした。念のため内容を抹消した上で持ち込んで、約2週間経ってからサポート窓口に状況確認を依頼。今回は新品との交換になったようで、交換対象のWD30EFRXを引き取り。旧WD30EFRXは箱入りリテールパッケージだったけれど、交換後のWD30EFRXは箱無しのバルク状態であった。ただし、純正シールが貼付されていたので、国内代理店経由での正規流通品のようだ。保証期間も、旧WD30EFRXに準じるとの事。一つ気になったのが、WD30EFRXの枝番が変わっていたこと。前の製品はWD30EFRX-68AX9N0だったが、今回の製品はWD30EFRX-68EUZN0。何か仕様が変わっているのかもしれないが、このWD30EFRX-68EUZN0の用途がまだ決まっていないし、場合によっては売却の可能性もあるので、パッケージの開封はまだ行えず、動作の確認もまだ。実際に使う前には確認してみようかと思う。