バイクに装着されているホーンはシングルホーンであることが多く、音質や音量はさほど期待できない。Ninja1000SXについてもシングルホーンが装着されていて、音量はそこそこあるものの音質はイマイチである。前に乗っていたFireStormについてもホーンを換装していたので、Ninja1000SXについてもホーンを換装したくなった。(一部記事修正あり)
ホーンの種類としては平型ホーンと渦巻きホーンがあるが、渦巻きホーンの音の方が好みなので渦巻きホーンの中からNinja1000SXに装着できそうな製品を探してみた。いくつか見つけた製品の中で、最終的にPIAA製のスレンダーホーンを使用することにした。
![]() | スレンダーホーンのパッケージ。 |
スレンダーホーンに決めた理由は、「世界最薄」の謳い文句と低めの消費電力である。スレンダーホーンは厚さが39.8mmで渦巻きホーンの中では最も薄いらしい。消費電力についてスレンダーホーンは12V2.7A(約32W)であり、多くの製品が1個あたり12V4A(48W)以上なのと比較するとだいたい2/3の消費電力となる。このあたりであれば、何とかリレーレスで装着できそうに思えたのだ。ちなみに、Ninja1000SXではホーンとブレーキランプがヒューズを共有していて最大電流は10Aとなっているので、ここにホーン系だけで4A×2=8Aの電流が流れるようになると、ブレーキランプ点灯時にホーンを鳴らすとあっさりと許容電流を超えてヒューズが切れてしまいそうである。
装着するホーンがスレンダーホーンに確定したので発注し、まもなく届いた。次にNinja1000SXのどの位置にホーンを装着するか検討を開始。純正ホーンの位置やヘッドライト裏側、サイドカウル内側など、あちこちにホーンを装着できそうな空間があるように思えたので、純正ホーン位置にスレンダーホーンの片側を装着して、他方については装着できそうなスペースをカウル内で確保できれば良いと考えていた。しかし、実際に純正ホーンを取り外してそこにスレンダーホーンを装着してみたところ、カウルと干渉してしまうために装着できなかった。ヘッドライト裏側もフロントフォークと干渉してしまうため装着できず。サイドカウル内側のちょうどウインカーの上あたりにある空間にスレンダーホーンを装着してみたところ、フロントフォークやカウルには干渉しないもののウインカーコネクタっぽいコネクタと干渉してしまうため装着できなかった。この時点で、カウル内にスレンダーホーンを装着するのは諦めた。
他にもスレンダーホーンを装着できそうなスペースがないか調べてみたところ、フロントフォーク周りに取り付けられそうに思えたので試してみることにした。Ninja1000SXは倒立フォークなのでフロントフォークのアウターチューブはバネ上になり、ここにホーンを装着してもさほど路面からの振動は伝わらない気配。また、アウターチューブは頑丈な作りになっているので、そんなに重くない(1個あたり184g)スレンダーホーンを取り付けても影響はなさそうだ。アウターチューブとカウル内側の間には何とかスレンダーホーンを装着できそうなスペースがあったので、ステンレス自在プレートをアウターチューブに巻き付けて、それ経由でスレンダーホーンを装着することにした。ステンレス自在プレートを直接アウターチューブに巻き付けるとキズが付きそうだったので、薄めのゴム板を介して巻き付けることにし、作業を実行。
ホーン取り付けが完了したので動作確認を行ったところ、問題なくホーンが鳴ってくれて一安心である。念のためブレーキをかけた状態でホーンを鳴らすテストも行ってみたが、速攻でヒューズが切れることはなく、何とか消費電流が許容範囲に収まっている気配。
スレンダーホーンの音質についてはこんな感じ。音量も十分であり、良い感じである。
今回のホーン換装については、純正ホーンの着脱に苦戦したりスレンダーホーン取り付けに試行錯誤したりしたので、思いのほか、手間がかかった印象である。苦労した甲斐あって、成果は上々であった。トラブルが発生しない限りはこの状況で行こうと思う。
※2021/06/05追記:
左側ホーンについて十分なクリアランスを確保できたと思い込んでいたのだが、勘違いしていたことに後から気付いて取付位置を修正した。ブレーキをかけた際にたまに異音が発生していたので心配になりホーン周りを確認してみると、左側ホーンとブレーキホース等のガイドが接触する位置になっていることを確認。ガイドパーツはバネ下にあるので上下動することを失念していた。左側ホーンを干渉しない位置にずらすことで対処。記事を修正し、左側ホーン取り付け修正後の写真を追加。
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