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メインPC他、構成更新。(2017/01)

  • Posted by: おりおん
  • PC

うちのメインPCであるYuiについては、前回の大規模な構成更新から3年半ほど経過していた。ここ数年のCPUの進化ペースは遅めで、追加された要素があるとはいえ、まだCore i7-4770Kでも十分に現役で通用する。しかし、3年半経過したことでCPUやチップセット・マザーボードに新規要素が増えてきて、さすがにそろそろ構成を更新したくなった。そんな折、2017年1月早々に新世代であるKabyLake系のCPUがリリースされることが分かり、少し迷ったものの、手を出してみることにした。

今回、購入したのは以下の製品。

  • Core i7-7700K
  • CORSAIR Vengeance LPX CMK32GX4M2B3000C15(DDR4-3000 16GBx2)
  • ASUS MAXIMUS IX HERO(Z270)
  • Samsung 960EVO MZ-V6E500B/IT(M.2 SSD 500GB)
  • Windows 10 Pro 通常版

CPUについては、ほぼ迷いなしでCore i7-7700Kを選択。前世代であるCore i7-6700Kと比較すると動作クロックが上がった(最大定格4.2GHz・TurboBoost 4.5GHz)こと以外は大幅な仕様変更はないようだが、これまでYuiに装着していた Core i7-4770Kと比較するとそれなりにパフォーマンスは上がっている気配。

メモリーについては、今回の構成が初めてDDR4 SDRAM世代となるため既存のメモリーを使い回せなくなるので購入。Core i7-7700Kの標準仕様ではDDR4-2133/2400であるが、さほど値段差がなかったこともあり、XMP・オーバークロック対応のDDR4-3000規格であるCORSAIR製のVengeance LPX シリーズCMK32GX4M2B3000C15PCを選択。

マザーボードについてはASUS製のZ270チップセット搭載の製品の中から選ぶことにし、迷った結果、ゲーミング系のミドルレンジな製品であるMAXIMIS IX HEROを選択。当初は一般向けのZ270-Aを購入しようと考えていたのだけれど、これまで使ってきた歴代のDELUXE系の製品と比較するとかなり機能が絞られた感があり、もう少し上のレンジということで、ゲーミング系のマザーボードのミドルレンジなMAXIMUS IX HEROに落ち着いた。

SSDについては、Z97あたりの世代からサポートされたM.2規格のSSDを使いたくなり、M.2規格のSSDを導入することにした。システム用として使うための十分な容量がある500GBクラスの製品の中で現状で最速なのはSamsung 960Proではあるけれど、それなりに高価(512GB品で4万円台)ということで、下位製品である960EVOを採用。960EVOシリーズは960Proシリーズより少し安い(500GB品で3万円弱)代わりにパフォーマンスが960Proシリーズより少し落ちる。とはいえ、他社製品と比較すると余裕で上回る性能がある。

今回、大幅にハードウェア構成が変わるため、Windows10のライセンスが切れると予想していた。このため、新規ライセンスを確保するためにWindows10 Proの製品版も購入。ただし、この購入については不要であったことが後ほど判明。

各製品はまとめて同じ店舗から購入することができなかったので、各店舗から通販で発注し、確保。製品が揃った次の週末にハードウェア更新作業を行うことにした。マザーボード交換を行うような大規模な更新作業を行う際にはケース内の清掃も行うことにしているので、各コンポーネントをケースから取り外してから清掃作業も実行。ケース内の清掃と各ファンの清掃を行ったので、それなりに時間がかかった。コンポーネントの交換作業自体は特に問題なく完了。清掃時間にかかった時間の方が長かった。

交換作業完了後、あらかじめ作成しておいたWindows 10 インストール用のUSBメモリーを使って、Windows10 Proのセットアップ作業を開始。システムドライブをGPTにするため、USBメモリーからの起動の際にUEFIブートを選択し、セットアップを開始した。セットアップも特に問題なく完了。

Windows 10 では、AnniversaryUpdate以降でライセンス認証方式がデジタルライセンスになり、ライセンスをMicrosoftアカウントに紐付けることができるようになった。Yuiで使っているWindows10 Proは Windows 7 Processionalから無償アップグレードしたものだが、これも、デジタルライセンスでの認証の対象となっている。デジタルライセンスではPCのハードウェアの大幅な変更があっても新しい環境へライセンスを移行することができるのだが、このあたりの知識不足により、今回のハードウェア更新で既存のライセンスが失効すると考えてしまっていた。ハードウェアの変更に縛られないWinodows 10 Proの通常版を購入したのは、これが理由である。実際には、上記したようにデジタルライセンスでは新環境にライセンスを移行できるので、通常版の購入は不要であった。

Winodows10 ProのライセンスをMicrosoftアカウントに紐付けるためには、Windows 10 ProにMicrosoftアカウントでサインインする必要がある。これまでは各PCのアカウントはすべてローカルアカウントにしていたので、今回のハードウェア更新前に、ライセンスの紐付け作業を行った。一旦、ローカルアカウントでのサインインからMicrosoftアカウントでのサインインに変更し、ライセンスの紐付きを確認。サーバへのアクセスの都合があるので、再度、ローカルアカウントに変更。アカウントの種別を変えてもユーザ環境は維持されるので、特に問題は発生しなかった。この時点では…。

「この時点では」と、敢えて書いたのには理由がある。旧環境でローカルアカウントのまま最終のサインアウトを行うと、ライセンスの移行が行えないのだ。上記したようにWinodws 10 Proをセットアップしたのだが、この状態ではWindows 10 Proのライセンスは未認証なので、改めてライセンス認証を行う必要がある。ハードウェアの大幅な変更があるためにそのままではライセンス認証が通らないので、ライセンス認証のトラブルシューティングツール経由で再認証を行う必要があるのだけれど、Microsoftのヘルプサイトにある手順通りにやってみたところ、Microsoftアカウントに紐付いているデバイスの一覧に何も表示されない状態に陥った。デバイス一覧に何も表示されないためライセンスの移行元を選択することができず、移行が行えない状態になったわけである。デバイス一覧に表示されない原因について調査してみたけれど、原因につながる情報は発見できず、通常版のライセンスを使うしかないのかと思い始めた。最終的に、「旧環境でMicrosoftアカウントでサインアウトしておかないとトラブルシューティングツールでの移行元デバイスに表示されない」ことが原因であることが判明。まさか、こんなところに罠があるとは思いもしなかった。今回のハードウェア更新ではCPU・マザーボード・メモリー・SSDの換装を行っているので、旧パーツの組み合わせで旧環境を起動することが可能であった。で、旧環境上でローカルアカウントでサインインしてからアカウントをMicrosoftアカウントに変更し、サインアウト。新環境上でライセンス認証のトラブルシューティングツールを起動し、デバイス一覧に旧環境のデバイスが表示されることを確認。無事にライセンスを移行することができた。

ライセンスの移行も完了し、データの復帰・各種アプリケーションのセットアップも完了。念のため OCCT等でのストレステストも行ってみたが、特に問題はなさそうであったので、正式運用を開始。

環境が一通り整ったところで各種ベンチマークを行い、ハードウェア更新前と比較してみることにした。前回の構成更新ではベンチマークとしてCrystalMark2004を採用していたけれど、このCrystalMark2004は最近の世代のハードウェアでベンチマークを取るには向かないことがわかったので、他のベンチマークを使用して比較。

ベンチマーク 更新前 更新後
PCMark 8(HOME Accelerated 3.0) 4682 4867
PassMark Performance Test 9.0 PassMark-Yui-20170107 PassMark-Yui-20170110
CINEBENCH R15 CINEBENCH-Yui-20170107 CINEBENCH-Yui-20170110

PCMark 8の更新後の結果についてはやや怪しいが、PassMarkとCINEBENCHの結果は信用できると思う。CPU周りのパフォーマンスは1.2倍程度向上。Core i7-4770Kの定格最大クロックが3.5GHzで、Core i7-7700Kの定格最大クロックが4.2GHzなので、動作クロックが上がった分だけ向上している感じである。SSDのパフォーマンスがかなり向上しているので、それの影響も多少はある感じ。

SSDについても比較してみる。更新前がMX100の512GB品、更新後が960EVOの500GB品である。

更新前(MX100) 更新後(960EVO)
MX100-20170108 960EVO-NVMe-5

シーケンシャルリードが最大で約5.6倍、シーケンシャルライトが約3.5倍になった。このあたりは、さすがNVMeというところか。実運用上での体感では劇的に向上とまではいかないが、少しは各アプリの起動などで向上が感じられる。Windowsの起動時間はMX100の時代でも十分に早かったが、960EVOになってからはさらに高速化。Windowsの起動時間よりPOSTにかかる時間の方が長いくらいである。完全に電源OFFからだと30秒弱でログイン画面に到達するが、そのうち、POST後のWindowsブート時間は5秒弱というところ。これだけ早いとスリープや休止状態の出番はなさそうである。

今回の更新作業でYuiから取り外した各パーツは、他のPCに移植して流用することにした。Yuiに搭載していたCore i7-4770Kとメモリ16GB(8GBx2)については、サブマシンAiに移植。それまでAiに搭載していたCore i5-4670Kとメモリについては、作業用PCであるKanaeに移植。Yuiのメモリの残り16GB(8GBx2)については、サーバKanaに移植。これまでKanaは使用メモリの都合でメモリクロックを1333MHzに押さえていたのだけれど、Yuiのメモリは1600MHz動作品なので、メモリクロックも1600MHzに設定を変更。Kanaに搭載していたメモリ16GB分とKanaeに搭載していたメモリ8GB分については、とりあえず予備としてキープ。マザーボードZ87 DELUXEとKanaeの元CPUであるCore i3-4130については売却予定。

今回の構成更新の目的としては、パフォーマンスアップももちろんだが各種パーツの世代交代も意図していたので、その意味では十分に目的を達することができた。将来的に劇的な更新がなければ、数年はこの構成を大きく変更せずに使っていくことになりそう。

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