他の記事でも書いているとおり、今年は昨年度からの仕事がかなり忙しかった上に延長されてしまい、ふと気付くとうちのFireStormの車検の時期が近づいてきていた。今回の車検では、今まで依頼していなかったフロントフォークのオーバーホールと、それのついでにフロントフォークスプリングの交換を行う予定であったので、早めに部品の発注だけ行い、車検切れ当日（！）に購入元のレッドバロンにFireStormを預け、車検を依頼。

今回の車検では、オイル交換等、消耗品の交換がいくつかあったのと、フロントフォークのオーバーホール・スプリング交換以外には特に大きな部品交換も発生せず、思っていたよりは費用がかからなかった。ただし、チェーンが少しへたれてきているのと、ステムベアリングに偏摩耗があるらしく、次回の車検までには何とかした方がいいらしい。

今回の車検の目玉は、フロントフォークのオーバーホールとフォークスプリング交換である。以前にリアサスペンションをOHLINS製リアショックユニットに換装したためリアサスペンションの性能が上がり、相対的にフロントサスペンションの粗さが気になっていたので、いずれはフロントサスペンション周りにも手を加えようと考えていた。しかし、フロントフォーク一式交換までやろうとしても市販品のFireStorm専用キットが用意されているわけでもないし、他のバイクのパーツを流用するのもさすがに無茶なので一式交換は無理そうであった。その代わり、いくつかのメーカーからFireStorm用のフロントフォークスプリングがリリースされていて、それに換装するだけで効果自体はありそうであったので、今回はフロントフォークのオーバーホールとフロントフォークスプリング交換を行うことにした。

フロントフォークスプリングとしては、WP製の製品を選択。OHLINSからもFireStorm用のフロントフォークスプリングがリリースされていたが、これはシングルレートで街乗りには向かないような感じであったため、今回は選択肢から外した。他にはハイパープロ製の製品とWP製の製品が存在していてかなり迷ったのだけれど、以前にネット上のBBSでWP製のフロントフォークスプリングを入れている方とのやりとりがあって、その人の感想がかなり良い感じだったらしいので、僕もWP製のフロントフォークスプリングを採用してみた。スプリング自体の価格は20,000弱で、オーバーホール用の交換パーツと込みで合計の部品代は25,000円弱というところ。サスペンションチューニングとしてはそんなに高価な方じゃないのではと思う。

車検が無事に完了し、FireStormを引き取りに入った際にレッドバロンのメカニックの人に「フロントがかなり固いですよ」と脅されて、考え直すことになっても大丈夫なように元から装着されていたスプリングを渡されたのは少し意外であった。確かに、乗り始めから、フロントサスが固くなった感覚はあったけれど、それ以上に、フロントサスの動きが良くなり、その上で頼りなさが減ってしっかりと踏ん張ってくれるような感じを受けた。リアサスをOHLINSへ換装した時ほどではないにしろ、しっかりと効果が体感できてかなり良い感じである。フロントサスの固さについては、プリロードを一段弱めることで幾分マシになったようだ。しばらくは、この設定で様子を見てみようと思う。