うちで使っているデジタル一眼はSONYのα6600で、発売日(2019/11)購入なので使用開始してから4年目に突入していた。α6600の後継機種の情報は長らく出てこなかったのだけれど、少し前からぼちぼち情報が出てきて興味を引かれていた。
α6600後継機の情報が出始めた当初は不確実な要素が色々とあって、スペック的にかなり盛られた感じであったのだが、だんだんと詳細が分かってきて、現実的なスペックになってきた。センサーと処理エンジンの刷新・4K120fps録画対応・メモリーカードがUHS-II対応となりアクセス速度が高速化・USBがTypeCになりPCとの通信速度が高速化・背面液晶がチルト式からバリアングル式に変更、というあたりが目立つ感じで、他にも多数の改良箇所があり、購入に値すると判断。しばらくするとα6700という名称で正式に発表され、数日後、予約受付が開始されたので予約。
α6700を購入することが確定したこともあり、メモリーカードもUHS-II対応のなるべく高速な製品を入手することにした。情報収集の結果、PROGRADE DIGITAL SDXC UHS-II V90 COBALT 512GB(以下COBALT 512GB)を選択することにした。このカードはCFExpress系よりは安価ではあるけれどSDカード系としてはかなり高価(7万円以上)なので購入するのには勇気が必要だったけれど、衝動買い予算がそこそこあったこともあり、思い切って購入することにした。ついでに、メモリーカードリーダーもより高速なものに置き換えたくなり、PROGRADE DIGITAL製のSD/microSD UHS-II対応リーダーも購入。このリーダーを使うとCOBALT 512GBは読み込み295MB/s・書き込み250MB/s程度の速度が出るし、SanDiskのカードでも読み込み180MB/s・書き込み100MB/s程度の速度が出る。リーダーとしてはかなり高速な部類になると思う。
α6700は無事に発売日に届いたので、同時購入した液晶画面保護シートを装着。α6700にレンズを装着してSDXCカードを挿入し問題なく動作することを確認。とりあえず、UHS-II対応の効果を確認するため、連写テストを行ってみた。下の表は圧縮RAWでの連写を行いバッファ詰まりが発生するまでの枚数である。なお、Hi+は秒間11連写、Hiは秒間8連写である。
Hi+ | Hi | |
α6600 UHS-I | 53 | 55 |
α6700 UHS-I | 38 | 40以上 |
α6700 UHS-II | 195 | 無限 (5分弱経過しても詰まらず) |
UHS-IIなカードを使う場合、Hi+では18秒弱、HIだと無限連写が可能になっていた。ただ、UHS-Iなカードを使う状況では、α6700はα6600より連写枚数が少なくなる。これはα6700の方が画素数が多い(α6600:2400万画素・α6700:2600万画素)ことが影響しているのだと思うけれど、もしかするとバッファサイズやUHS-Iでのアクセス速度についてα6700の方が劣るところがあるのかもしれない。
動体や動物等の撮影のテストのため、神戸どうぶつ王国に行ってみた。
![]() | コンゴウインコのペア。 |
![]() | ワオキツネザル。 |
![]() | エジプトハゲワシ。 |
![]() | 白いワシ。 |
![]() | コンゴウインコ。 |
![]() | ハシビロコウ。 |
![]() | ハシビロコウ。 |
![]() | レッサーパンダ。 |
![]() | フクロウさん。 |
![]() | モモイロペンギン。 |
α6700は被写体認識対象がα6600比で大幅に増えて、動物についても一部の動物だけだったのが大生の動物や鳥も認識対象になったようだ。今回の撮影でも鳥を含めて動物の瞳にフォーカスが合うことを確認。飛んでいる鳥の撮影の際にはドットサイトを利用したが、ファインダーを見ていないこともあって歩留まりは悪かった。
α6700ではα6600と比べるとセンサーや画像処理エンジンが刷新されているので高感度性能も改善されているのではないかと期待し、各感度での撮影テストも行ってみた。α6600でテストを行った際にはポートタワーを撮影対象にしたのだけれど、現在ポートタワーが工事中なので工場を撮影対象としてみた。レンズはSEL1655Gで絞りF8固定である。CaptureOneがα6700のRAWにまだ対応していないので、写真は全てJPEG撮って出し。
ISO感度 | 写真 |
100 | ![]() |
125 | ![]() |
160 | ![]() |
200 | ![]() |
250 | ![]() |
320 | ![]() |
400 | ![]() |
500 | ![]() |
640 | ![]() |
800 | ![]() |
1000 | ![]() |
1250 | ![]() |
1600 | ![]() |
2000 | ![]() |
2500 | ![]() |
3200 | ![]() |
4000 | ![]() |
5000 | ![]() |
6400 | ![]() |
8000 | ![]() |
10000 | ![]() |
12800 | ![]() |
16000 | ![]() |
20000 | ![]() |
25600 | ![]() |
32000 | ![]() |
40000 | ![]() |
51200 | ![]() |
64000 | ![]() |
80000 | ![]() |
1024000 | ![]() |
個人的にはISO3200辺りまでが許容範囲な感じがする。それより高い感度ではざらつきが次第に目立ってくる。なお、α6700は裏面照射型であるExmor Rセンサーを採用していて、裏面照射型ということで高感度性能が向上しているのではないかと期待していたのだけれど、写真を見る限りではα6600よりはあまり変化がない様子。
今のところ、α6700は機能面でほぼα6600を上回っているので満足度はそこそこ高いのだけれど、一部、気になる点もある。電源スイッチのON/OFF位置が変わってやや電源操作に戸惑ってしまったのと、背面液晶がチルト式からバリアングル式に変わったためハイアングル・ローアングルでの撮影の際の背面液晶操作のステップが増えた。この2点については何とか慣れることはできそう。影響が大きそうな点としては、バッテリー消費の大きさがある。α6700は画像エンジン等の刷新により消費電力が増加しているようで、α6600と同じバッテリー(NP-FZ100)ではあるもののバッテリーの減り具合が明らかに早い。α6600だと1日程度の撮影では予備バッテリー不要な感じであったけれど、α6700だと予備バッテリーがないと不安になる。ただ、α6600時代から予備バッテリーを持っていたので特に問題にはならないかもしれない。
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