うちには雑多なデータ持ち運び用のポータブルストレージとしてWD Elements Portable 2TBがあって、これまで特に問題なく使用していた。ただ、この製品は購入からそこそこ経過(約7年)していて、いずれは新しい製品へと交代させようと考えていた。そんな中、Amazonのタイムセールを覗いてみたら2TBでそこそこ安いSSDを発見したので手を出してみることにした。
これまでは2TBの容量のSSDはまだまだ高価なのではないかと思っていて、あまり積極的に情報収集は行っていなかったのだけれど、タイムセールを見たところ1万円台前半で2TBのSSDが色々と販売されていた。最安値クラスの商品は怪しいメーカー名でいかにも中華製という感じのものが多かったのだけれど、その中に、国内会社(旭東エレクトロニクス)扱いのSUNEAST SE900という製品があった。この製品は中身は中華製っぽいが国内3年保証となっていた。ポータブルストレージの使用目的が主にデータの持ち運びであってシステムドライブやデータの恒久的な保存先ではなかったこともあり、最悪の状況(データ破損等)が発生してもさほど被害はなさそうなので、思い切って手を出してみることにした。ちなみに、購入価格は11980円であった。
SE900は発注後しばらくしてから届いた。SE900は内蔵用SSDなのでポータブルストレージとして使用するためにはHDDケースに入れる必要があり、手元にあったHDDケースに入れて運用することにした。一旦、SE900をSATA接続してフォーマット後にベンチマークを実行し、それなりの結果が出ることを確認。念のため容量偽装が無いか確認するためにh2testwで全域の読み書きチェックを行って問題が無いことも確認。その後、WD Elements Portableの内容をSE900にコピーし、HDDケースに入れて運用を開始。
フォーマット後、SATA接続でのベンチマーク。 だいたいカタログスペック通りの速度が出ている。 |
|
UASP対応の外付けケースに入れてからベンチマークを行ってみた。 妙に書き込み速度が遅い…。 |
|
書き込み速度が遅い原因はまもなく判明。 h2testwの全域読み書きチェックによりSLCキャッシュを使い切った状態になっていた様子。 trim実行の後でベンチマークを行ってみたらそれっぽい速度に回復。 |
上のベンチマークの結果から、普段使いでは十分な書き込み速度が得られるけれどSLCキャッシュを使い切るとHDD並みの書き込み速度になってしまうことも確認。データ持ち運び用として使用するけれど大量のデータの持ち運びを行うわけではないので、実使用上は問題なさそうである。
また、SE900をHDDケースに入れてUSB3.0接続した状態でdefragコマンドにより最適化を実行してtrimを実行させてみたのだが、どうやらtrimが正しく実行されない気配でSE900の書き込み速度が回復しなかった。SATA接続だとtrimが実行されるようで書き込み速度が回復。SE900を入れたHDDケースはUSB-SATAブリッジとしてJMicron JMS578を採用した製品で、JMS578はtrim実行をサポートしているはずなのでtrim実行が正しく行えない原因が良く分からなかったのだけれど、どうやら、SE900をSSDと認識できていなかったためらしい。
PowerShell上でGet-PhysicalDiskコマンドにてメディアタイプを確認したところ、 Set-PhysicalDiskコマンドを使用してSE900を明示的にSSDと認識するように設定。 |
この状態ではまだtrim実行を行っていないけれど、SE900がSSDとして認識できているので、おそらく大丈夫だと思いたい。
WD Elements Portableは2.5インチHDDではあるが3枚プラッタ採用らしくやや重いのだけれど、SE900はプラスティック筐体であることもあり非常に軽く、アルミ筐体採用のHDDケース込みでもかなり軽い。速度的にもかなり向上していることもあり、今回の換装には十分に意味があると思う。あとはSE900が突然死したりしなければいいのだけれど、こればかりはどうしようもないか。WD Elements Portableの方はとりあえず予備として保管の予定。
Comments:0