今でも、時々、PS2等で古めのシューティングゲームをプレイしたくなることがある。以前は、シューティングゲーム用としてホリ製のファイティングスティックPSを確保していたのだが、もう不要かなと考えて処分してしまっていた。しかし、やはりゲームパッドでシューティングゲームをプレイするのは色々と厳しいので、再度、PS2用のジョイスティックを確保したくなった。で、オークションでホリ製のファイティングスティック2というやつを落札できたので使ってみたところ、ボタンの使用感が酷い。調査してみたところ、ファイティングスティック2のボタンは評判が悪いようで、ボタン換装の改造を行った例も発見。僕も、思い切ってボタン換装を行ってみることにした。
![]() | 作業前のファイティングスティック。落札価格500円。 それなりに使用感あり。 |
ファイティングスティック2のボタンは、アナログ操作対応のためPS2やPS3のパッドのボタンと同様の感圧式になっていて、よくあるジョイスティックのボタンと違ってボタンを完全に押し下げないとONにならない。このため、他のジョイスティックとボタンの操作感が変わってしまう。ボタン自体の直径は約30mmでジョイスティック用として売られているボタンとほぼ同じなので、ボタン自体を換装し、ボタンと基板の間に配線することで操作感を向上できるようだ。ボタンを換装すると感圧式でなくなるのでアナログ操作は不可能になるが、シューティングゲームでアナログ操作のボタンが必要になることはほとんど無いので問題ない。で、換装するボタンとしては、業務用としても実績がある三和電子製のOBSF-30を選択し、L1/L2/R1/R2用として黒を4個、○・△・□・×用として、赤・緑・紫・青をそれぞれ1個ずつ購入。
まず、ファイティングスティック2の天板を加工するために一旦取り外す作業から開始。レバーボールと各ボタンを取り外してから、天板表面のプラスティックパネルを剥がし、取付けネジを外して天板を取り外した。天板表面のパネルに既に傷があったのと、光沢仕上げで汚れが目立ちそうなので、天板表面のパネルは再利用せず、処分することにした。実は、今回の作業で一番苦戦したのが、このパネル剥がし作業だったりする。パネルを剥がしたところ、天板のベースの金属板の方に両面テープがそのまま残ってしまい、これを除去するためにかなり時間がかかってしまった。ガムテープで両面テープをくっつける作戦が通用せず、ステッカー剥がしでも取れなかった。ただ、ステッカー剥がしを塗布すると両面テープが軟化したので、ステッカー剥がしを使った後ならガムテープで両面テープをくっつける作戦が通用することが分かった。ガムテープとステッカー剥がしを併用して、何とか全ての両面テープを除去することに成功。結局、除去作業には2時間以上かかった気がする…。
ファイティングスティック2の天板のボタン部分にはボタンの回り止めらしき出っ張りがあってOBSF-30を装着する際に邪魔になるので、ハンドニブラで出っ張りをカット。これで簡単にOBSF-30を装着できると思ったら、別の罠があることが判明。OBSF-30の周囲には出っ張りがあって、これがファイティングスティック2のボタン穴と干渉するのだ。仕方ないので、OBSF-30の出っ張り部分をカッターで削って対処。
![]() | OBSF-30の出っ張り箇所(赤丸部分)。 合計4カ所ある。 |
次に、基板側の改造に着手。メインの基板とサブ基板間の配線がかなり短く、また、L3/R3ボタン側の基板にボタンスイッチが直接固定されていたために配線がネックになってメイン基板が取り外せなかったので、一旦、L3/R3ボタンの基板の配線を取り外してから作業を開始。メイン基板の感圧スイッチ近くの箇所のパターンのコーティングをを紙やすりで削ってパターンを露出させ、そことOBSF-30の間をコードで配線。8ボタン×2本で16本の配線なので面倒だったが、作業自体は単純である。
![]() | メイン基板とOBSF-30の配線の様子。 あまり美しくないが、普段は見えない部分なので気にしない。 |
後は、元通りにメイン基板を装着し、L3/R3ボタン基板を含めて各基板を元通り装着。OBSF-30装着のためにメイン基板が固定できなくなるが、メイン基板の裏側(感圧スイッチがない側)には配線がないので、そのままでも大丈夫らしい。ただ、メイン基板とOBSF-30の間でのショートの可能性が気になったので、メイン基板とOBSF-30の間にゴムシートを配置することで対処。
![]() | 作業完了後のファイティングスティック2。 パネルを取り外したのですっきりした。 ボタンの色が改造前と違うが、あまり気にしないことにする。 |
改造後のファイティングスティック2をPS2に接続して動作確認してみたところ、△ボタンだけ効かないことが分かったので確認してみた。△ボタン用のOBSF-30側の配線が外れてしまっていただけだったので、改めてハンダ付けし直して対処。対処後、全ボタンが正常に効くことを確認。ボタンの操作感も明らかに向上。
今回の改造にかかった費用は、OBSF-30の値段の8個分。OBSF-30は1個199円だったので送料との合計で2400円ほど。ファイティングスティック2の購入費用(500円)より高かったりするが、改造に対する満足度が高いので気にしないことにする。
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