うちのノートPCのうちの一台であるMariaについて、低消費電力化と容量拡大のためにHDD換装を実行。

これまでMariaに搭載していたHDDはHGST製のHTS721010G9AT00、Travelstar 7K100シリーズの100GB品で、これを搭載したのはパフォーマンスがよいHDDを搭載したかったことが理由である。しかし、ダウンローダとして別PCを使用開始してからはMaria自体の稼働率が激減し、パフォーマンスを重視する理由があまりなくなっていた。さすがにもったいないので、会社に持ち込んで使用を開始したのだが、ハイパフォーマンス故の発熱と消費電力のため、ミーティング等で長時間使用した場合、左パームレスト部分の温度とバッテリーの持ちの短さが気になっていた。

既に最近の世代のノート用2.5インチHDDは5400rpm系でもそれなりのパフォーマンスを発揮してくれることが分かっていたため、今回は5400rpmなHDDへと換装することにし、情報収集を開始。ちょっと前に、5400rpmで250GBの容量がある各社の最新世代のHDDが入手可能になっていたのだが、現時点ではいずれもSerialATAな製品で、ParallelATAな製品は出てくる気配がない。そのため、以前にChiwa用に購入したことがあるHGST HTS541616J9AT00を採用することにし、購入計画を発動。Chiwaに160GBなHDDはオーバースペックな感じがしていたので、120GB程度のHDDを購入してChiwaに装備し、改めてHTS541616G9AT00をMariaへ装備することも考えたのだけれど、ChiwaのHDD換装はそれなりに面倒なので、もう一台HTS541616J9AT00を購入し、HTS721010G9AT00と換装することにした。

一旦、MariaからHTS721010G9AT00を取り外し、サブマシンでDisｋDirectorSuiteを使ってHTS721010G9AT00の内容をHTS541616J9AT00へとコピー。念のため内容比較を行って問題がないことを確認してから、HTS541616J9AT00をMariaに装備。無事にOSが起動できることを確認できた。

これで、普段の使用には問題ない状態にはあっさりと持ってこれたのだが、一つ、問題が発生。MariaはDell製のLatitudeD600で、HDDの先頭部分にDell製の診断ツールがインストールされている。起動時にブートメニューを出せば、この診断ツールの起動を選択できるようになっていたのだが、今回のHDD換装で診断ツールの起動ができなくなった。正確には、GUIの診断ツール起動前のテキストベースの診断ツールまでは起動できるものの、GUIに移行しようとする状態でハングアップしてしまう。パーティションコピーの失敗を疑って、DisｋDirectorSuiteではなくPartitionMagic8.0でコピーをし直してみたのだが、結果は同じ。HDD容量が100GBから160GBになったことが何らかの影響を与えてしまっているのかもしれない。診断ツールは普段は必要ないものの使えなくなるのはもったいないと思い、Dellのサイトで情報を集めてみたところ、FD起動タイプの診断ツールがダウンロードできたので、それを使おうと考えた。しかし、良くマニュアルを見直してみると、ユーティリティCDからCD起動で診断ツールを起動できるとの記述があり、試してみたところ、あっさりと診断ツールの起動に成功。こちらの方が高速に起動できて便利なので、必要になれば、これを使ってみることにした。

なお、HTS721010G9AT00は50GBプラッタではあるが回転数が7200rpmで、HTS541616J9AT00（80GBプラッタ5400rpm）よりパフォーマンス面でまだまだ有利である。このため、体感でどの程度パフォーマンスが低下するのか心配ではあったのだけれど、今のところ、劇的というほどの差は感じない。発熱についても、左パームレスト部分が「ちょっと熱い」→「暖かい」程度になり、発熱量が低下している感覚がある。バッテリーの持ちにどれだけ影響してくれるのかはまだ未確認だが、カタログスペック上では確実に消費電力が低下しているので、より長時間稼働ができるようになってくれることを期待。

余ったHTS721010G9AT00については、今のところ、売却予定。USB接続の外付けHDDケースに入れて運用することも考えたのだけれど、パフォーマンスを殺してしまうことになるし、PCによっては、USBポート一つだけでは起動時の電力が足りずスピンアップに失敗することも多い。外付け化するにはオーバースペックで、やや使い勝手も悪いのだ。