うちで使っていたプリンタはCanonのPIXUS iP8600で、購入から既に5年と半年ほど経つ。染料インク8色を使用するタイプで、購入当時のハイエンド機種であった。まだまだ十分以上の性能を発揮する機種ではあったのだが、最近になって、CD-Rトレイでのレーベルプリントを行う際にCD-Rトレイの状態を正しく認識できなくなりプリントが中断されてしまう症状が出るようになった。プリンタの買い換えを検討したのだが、複合機がメインになってしまっている現状ではA4対応でかつ同等の性能を持つ単機能機種が皆無なので、一旦、修理に出してみることにした。

iP8600の修理費用は固定額（9450円）で、引き取り修理を依頼すると1575円の宅配料金がかかるとのことで、少し高めかなと思いつつ引き取り修理を依頼。症状としては、前述したCD-Rトレイの問題と、前から気になっていた印刷結果のスジの問題を報告。週末に引き取ってもらったところ、翌月曜日に修理が完了したので修理代金を用意しておいて欲しいとの連絡があった。平日は受け取れないので、次の週末に修理代金と引き替えにiP8600を引き取り。

到着したiP8600に付属していた修理表には

• プラテンユニット不具合のためプラテンユニット交換
• 廃インク吸収体満杯のためインク吸収体交換
• 内部の点検・清掃

との記載があった。インク吸収体の交換は予想していなかったが、修理のついでにメインテナンスまでしてくれるらしいとの情報があったので、そのためだろう。早速、動作確認のために写真印刷を行ってみたのだが、残念ながらスジ問題については全く解消されている気配なし。このため、改めて修理を依頼。今度は、スジの状況が分かるような印刷サンプルとサンプル画像データを同梱した上で引き取ってもらった。

翌週、再びCanonのサポートセンターから連絡があった。修理としてはプリントヘッドの交換で対応するとのことであったが、完全に直ることは保証できないとのことで、場合によっては他機種（PIXUS iP4700 / PIXUS Pro9000 MarkII）への交換対応も可能との話であった。一旦、修理後のiP8600での印刷結果と交換可能な他機種での印刷結果のサンプルを送ってもらい、そのサンプルを実際に確認してからiP8600を引き取るか他機種への交換を依頼するかを選択することになった。

印刷サンプルは程なく到着。iP4700は4色染料＋顔料黒の5色インクモデルなので画質にはあまり期待していなかったのだけれど、かなり健闘していて驚いた。インク自体の色の再現度が上がっているのと解像度が他の2機種より高い（9600dpi）点が影響していたのだろうか。Pro9000 MarkIIについてはiP8600と同じような傾向であったが、残念ながらPro9000 MarkIIの印刷サンプルにもiP8600と同じようなスジが見えていた。この印刷サンプルの比較の結果、かなり迷ったものの、最終的には、A3ノビ対応など、機能向上が期待できるPro9000 MarkIIへの交換を依頼することにし、サポートセンターに連絡。

Pro9000 MarkIIは次の週末に到着。A3ノビ対応ということでiP8600より大型化（幅が＋20cm・重量は倍）し、箱はかなり大きめ。設置場所を確保し各種セットアップを行った。ここで一つ誤算が発生。印刷用紙をセットしようとして前面給紙カセットを探したところ、Pro9000 MarkIIには装備されていないことに気づいた・・・。まさか装備されていないとは思っていなかったので仕様の確認も怠っていた。仕方ないので用紙は必要に応じて後面トレイにセットすることで対応。印刷テストでは非常に良好な結果が出て一安心である。他に、前面トレイカバーにロータリーダンパー（？）が追加されていきなり開かずゆっくりと開くようになっていたりとか、CD-Rトレイの格納場所が本体に用意されているなど、改良箇所がいくつもあって良い感じではある。

せっかくA3対応になったので、A3の写真印刷用紙を確保して印刷してみた。以前にα350（1400万画素のデジタル一眼）で撮影した風景写真を印刷してみたのだが、さすがにA3まで拡大されてしまうとプリンタ側の解像度に負けてしまいアラが少し気になる。ただ、少し離れて見る分には、さすがに綺麗だなぁと感じる。用紙が高価（20枚で3000円超）なのであまり頻繁にはA3印刷しないとは思うけれど、この大きなサイズで印刷ができるようになったのは嬉しい。