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Fedora16、導入 (2011/11)

  • Posted by: おりおん
  • PC

うちのサーバ機であるMamikoについては、これまでFedora15での運用を行っていた。先日、Fedoraの最新版であるFedora16がリリースされたので、少しだけ様子見期間を置いて、問題がなさそうなことを確認してから導入してみた。

Fedora16のインストール前にルートパーティションの最低限の内容をバックアップしておいてから、インストールに着手。インストール作業は、既に何度もFedoraのインストールを行っていることもあり、特に大きな問題も無く完了。引き続き、各種設定や必要なファイルをバックアップ元からレストアし、環境を構築する作業に入っていった。

環境設定作業は、必要なファイルをバックアップ元からコピーし、各種設定ファイルを元の環境に合わせて更新する形で行っていったのだが、今回はいくつかトラブルに遭遇。まず最初に遭遇したのが、このブログ等で使用しているMySQLのデータベースがまともに参照できなくなった点であった。データベースの復旧はデータベース関連のファイルをバックアップ元からコピーし直すことで行っていて、今回は、ディレクトリの差分を比較できるkdiff3にてバックアップ元と比較し、必要そうなファイルをコピーすることで行った。これがまずかったらしい。データベース関連のファイルのオーナー・パーミッション情報が変更されてしまったため、MySQL側から正しく参照できなくなったようだ。これは、改めてデータベース関連のファイルをrsyncにてコピーし、ファイルのオーナー・パーミッション情報が元のまま保持されるようにして解決。

次に遭遇したのが、samba関連の問題である。各共有フォルダを参照できるところまでは比較的あっさりと到達したのだが、何故か、各ファイルが全て書き込み禁止になってしまっていた。この症状の原因はすぐには判明しなかったが、よく調べてみると、ファイルのオーナー情報が適切に設定されていないことが原因であることが分かった。Fedora15まではローカルユーザのユーザIDが500番から割り振られる仕様だったのだが、Fedora16から、ローカルユーザのユーザIDが1000番から割り振られる仕様に変わった。このため、同じユーザ名であっても、過去に生成したファイルの所有者のユーザIDと現在のユーザIDが異なっているので他人扱いになり、全て他人のファイルという扱いになってしまうため、結果的に書き込み禁止という状態になっていたようだ。この症状を解決するには、現在のユーザのユーザIDをFedora15までと同じように500番台に振り直すか、あるいは、各共有フォルダ内のファイルについてオーナーのユーザIDを現在のユーザIDに設定し直す方法がある。一旦、ユーザIDの振り直しで作業をしたのだが、この方法だと今後もこのユーザID問題を引きずってしまうので、一旦元に戻し、共有フォルダ内のオーナー情報のユーザIDを現在のユーザIDに設定し直す方法を実行。この作業を行う前に不安だったのが、ファイルの更新日付がユーザID変更により変わってしまわないかという点だったのだが、特にそんなことも無く、作業完了。

もう一つ遭遇したのが、FTPサーバがまともに動作してくれなかった点である。FedoraではFTPサーバとしてvsftpdを使うようになっているのだが、設定にも特にエラーが無いのにFTPでのログインができない状況になっていた。この問題については、Fedora16のリリース時点でのvsftpdのパッケージに問題があったことが原因らしい。アップデート後、あっさりとFTPでのログイン・ファイル転送に成功するようになった。

これで、運用上の問題が特に無い状況にまでもってこれたのだが、まだ気になる点はある。Mamikoはサーバということで基本的に24時間ずっと稼働させっぱなしなので、、電気代節約のため、各種省電力関連の機能を生かして使っている。CPUについては、EISTを有効にしてアイドル時にはクロック周波数とコア電圧を低下させるように設定していたのだが、コア電圧があまり下がらない状態である。Fedora15では0.9Vあたりまでは下がることを確認していたのが、Fedora16だと1.06V辺りまでしか下がらない。アイドル時の消費電力では数ワット程度の違い(62W→66W)なので許容範囲ではあるけれど、やや気になる。後のカーネルのアップデートで、解決してくれると期待。

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