うちの環境ではHDD入れ替えの頻度が比較的高いので、HDD内の各パーティションを丸ごとコピーしたり、HDDの動作チェックを行う機会がそれなりにある。今まではサブマシンMamikoやメインマシンYuiでそのような作業を行っていたのだが、この手のHDDに関する作業はパフォーマンスがさほど必要ないが時間はかなりかかるので、MamikoやYuiで行うのはオーバースペック過ぎて効率が悪い。このため、作業用としてもう一台PCを調達したいと考えるようになった。
前述のように、使用目的が主にHDD関連の作業用であるので、インタフェース類の仕様が古すぎず、ある程度のパフォーマンスが確保できれば古めのPCでも十分であった。Pentium IIIの後期型あたりを搭載しているPCであれば大丈夫そうであったので、いつもの行動範囲内で良さそうなものがないか探索してみたけれど、そのときには購入したいと思える製品を見つけることができなかった。ここで、試しにオークションで検索してみたところ、そこそこいい感じの出品を発見したので、少々冒険だと思いつつ落札してみた。
落札したのは、Pentium III 1.4GHzを搭載したNEC製のMATEシリーズのMA14T/Eという製品。CPUのスペックがちょうどいい感じで、オンボードグラフィックスに加えてビデオカードを搭載し、それぞれDVI端子を装備していた点に惹かれた。PCIスロットにDVRaptor-RTが刺さっていたけれど、これは使う予定が無かったのでとりあえず気にしなかった。メモリーは128MBということで心許なかったけれど換装できそうだし、HDDも60GBということで十分そうであった。
年末年始が絡んでいたので到着まで時間がかかることを覚悟していたのだが、出品者の方が気を利かせてくれたため年始すぐに到着。予想していたより外観も良かった。しかし、実際に動作させてみたところ、いくつか気になる点を発見。
まず、グラフィックボード側のDVI関連がうちで使っているDVI対応PC切り替え器CS-1764と相性がかなり悪いらしく、画面にノイズが乗りまくっていた。使用不能というほどではないものの、低解像度では縦筋だらけ、高解像度では点状のノイズが数多く表示という感じで、常用するには厳しい状況であった。ビデオカードの使用をあきらめてオンボード側のDVI端子を使用することも考えたけれど、チップセット(815E)のグラフィックスは僕の常用解像度であるUXGAでは256色までしか出力できないため、これも厳しい。このため、別途ロープロファイル対応のAGPビデオカードを確保することにしたのだが、最初に購入した玄人志向製のGeForceFX5200搭載ビデオカードでは、WindowsXP上でドライバを導入した状態だとUXGA解像度を表示させようとしたとたんに画面がブラックアウトするという嫌な症状が発生。最新ドライバ導入でも解決できず、また、購入店舗での動作確認でも問題なしとの判定を食らったので、いわゆる相性問題を疑い、このビデオカードの使用はあきらめることにした。引き続き、GIGABYTE製のRADEON9250搭載ビデオカードを確保し装着してみたのだが、こちらは最新版ドライバの導入でかなりまともに画面表示が行えるようになった。パフォーマンスに影響しそうなAGP周りのいくつかの機能が効かない状態ではあるけれど、とりあえず、まともに使えているので良しとする。
このMA14T/Eについては、CS-1764経由でのUSB接続キーボードとの相性もあまり良くないらしく、やたらとキーリピートが入る。このリピート問題に関してはWindows上では問題ないので、BIOSセットアップ等、問題が発生する場合には別途キーボードを接続して逃げることにした。
次に気になったのは、ファンの騒音である。特に、電源ファンがかなり耳障りな騒音を発してくれる。CPUのヒートシンクファンはそれほどではないにしろ、気になるレベルの騒音を発する。このため、電源ファンは、ファン自体を換装し、かつ、ファンコントローラ経由で接続することで回転数を低めに抑えることにした。CPUのヒートシンクファンについても静音タイプと交換。これで、かなり騒音レベルを抑えることができた。
もう一点、気になったのがHDDの騒音である。搭載されていたHDDはMaxtor製のボールベアリング世代のHDDで、最近のHDDと比較すると、とんでもなく喧しい。これでは常用はきついので、一時的にサブマシンMamikoに装着していたST3400832Aを搭載することにした。
なお、このMA14T/Eについては、到着前からWindowsXPとOffice2003がインストールされていたのだが、出品者の方に確認してみたところ、動作確認用にインストールしたとのことで、そのまま使用するにはライセンス的にまずい状況であった。このため、別途、手持ちのWindowsXPを導入し、環境を再構築することにした。 アンチウイルス系のソフトも導入する必要があったので、別途、NortonInternetSecurity 2008を確保し、インストール。
この状態でほぼ安定した環境を構築できたため、PCIバス対応のUSB2.0増設カードと、SerialATA I/Fを追加。USB2.0増設ボードについては、以前に購入したものの最近はお蔵入り状態であったボードがあったので使用してみたのだが、どうも安定しない気配であったため、改めてBUFFALO製のIFC-PCI4U2Vというボードを確保し、追加。これで安定してUSB2.0を使用できるようになった。SerialATA I/Fについてもお蔵入り状態であった玄人志向製のSATA2I4-LPPCIというボードを装着。こちらは今のところ安定して使えているようだ。このSATA2I4-LPPCIに長めのSerialATAケーブルを装着し、ペリフェラル電源コネクタも延長してMA14T/Eの外まで引き出し、HDD関連の作業を行う際にはこのケーブル類に接続して行えるようにした。
・・・このような感じで、結果的に、本体の購入価格に加えて各種パーツやソフト類の購入費用がそれなりにかかってしまった。かかった費用は本体の購入価格より多くなってしまったような気配であるが、それでも比較的コストは抑えられた方だと思う。あとは、どれだけ安定して運用できるかというところか。
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